じぶん この不思議な存在
著者:鷲田 清一
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じぶん・この不思議な存在 (講談社現代新書「ジュネス」)
販売元:講談社
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大阪大学の鷲田先生、結構面白い本書いてます。他者との関係性などを通じてはじめて「じぶん」というものが明らかになるというような趣旨の本だと思います。
面白かったのは、排泄物などをどうして汚いと感じるかという事です。なにかを飲むときに4つの方法が考えられます。
①口の中のつばを飲む。
②コップの水を飲む。
③コップの中につばをはき、水と一緒に飲む。
④水を口に含みコップに戻し、それを飲む。
③④に対してはほとんどの人がきたないと感じるでしょう。③④が①②と違うのは、水やつばが口から出たり入ったりすることで、それは身体の内部にあるものが外へ引きずり出され、内と外が混じりあってまた中へはいってしまうということです。そうすることで身体の内側と外側の境界線があいまいになり、「わたし」の存在の輪郭が侵されてしまう。それをわたしたちは恐れるのだといいます。それは排泄物や分泌物でも同様にいえるのです。
なぜ人はこのように境界に固執するのでしょうか。じぶんとじぶんでないもの、よいこととわるいことのように、「~である」とか「~でない」というしかたでしか「じぶん」というものを理解する事が出来ないからではないでしょうか。
じぶんの排泄物を嫌う理由というのはあまり考えた事が無かったのですが、思ったより深いところで脳が勝手に判断していたのだと知って愕然としてしまいました。
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