私塾のすすめ
著者:齋藤孝 梅田望夫
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私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書)
販売元:筑摩書房
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斎藤孝さんと「ウェブ進化論」の梅田望夫さんの対談集です。全く立ち位置の違うかに見えるおふたりがどんなお話をするのか、想像がつきませんでしたが、大変面白かったです。
おふたりの間で共通するキーワードとして「明治時代」があったことは意外でした。斎藤さんは「座右の諭吉」などの著書もありわかるのですが、梅田さんは慶應で一貫教育を受けるうち、知らずしらずの内に福澤精神が刷り込まれていたということでした。明治時代というのは、ほとんど初めてグローバリゼーションに直面した時代で、その状況はよく見てみると現代の日本の状況と似ているといいます。例えばアメリカのサブプライムがすぐに日本の経済に大きな影響を与えるように、不条理な状況で外国の影響を受けやすくなってしまっています。
幕末期の適塾などの私塾では脱藩した多くの若者が学び、そしてお互いに研鑽しあい、強くなっていったといいます。そこで私たちは、明治期の私塾のありかたに学び、現代において私塾と同様の空間を作ることは可能ではないかと言っています。その前段階としてまずはじめに、直接会ったことは無くとも、師として仰ぎ私淑するという方法を薦めています。インターネットが発展している現代では、昔と違い、身の回りの狭い世界で探すよりも、もっとたやすく「心の師」を探す事ができるかもしれません。そしてその延長として「私塾的空間」を現出することは、学びたいと願う若者と、教えたいと思う者との間を結ぶ架け橋となるかも知れません。
インターネットを活用した私塾的空間の提案など大変興味深い内容でしたが、私塾というキーワードはこれからの時代に少なからず必要になってくるのではないかと思います。新しい学びの可能性について考えさせられた1冊でした。
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