希望格差社会
著者:山田 昌弘
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希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く (ちくま文庫)
販売元:筑摩書房
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4年前にこの本がでた時は非常に話題になりましたが、それから時間がたっても社会の状況は悪くなる一方です。
著者は若者が社会的弱者になるという点と、そのことが社会に今後大きな影響をもたらすということを指摘しています。その原因としていくつかありますが、主に社会のリスク化と二極化があげられています。以前は社会のいろんな場所(国家や会社など)で個人に代わって吸収してくれたリスクを、個人がそのリスクをとることが強制されるようになったことと、もうひとつは、中流社会が崩壊し、勝ち組負け組の言葉通りに格差が拡大してしまったことが引き金になっているといいます。
大人になるまでにある程度の選別をするシステムは昔からあって、そのシステムが産業構造などの変化によってうまく機能しなくなったのも一つの要因だとしています。小学校から大学、大学院までのパイプラインのようなシステムを通過することで、若者たちは選別されていきます。そのシステムはずっとうまく機能していたのですが、最近になって出口が急に細くなってしまい、パイプに入ってもどこへ出られるのか予想がつかなくなり、システム自体に信頼感がなくなってしまった。その結果若者たちは、勉強に対するモチベーションを持つことができなくなり、学力格差が広がってしまった。そのことが、将来に対する「希望」の格差にもつながっていったのです。
学んでいるときの人間は、不透明な未来に向かってすすんでいる状況にあります。先を見すぎて希望をもてない人が増えている状況を改善させるには、若者たちがいま居る場所が人生の中でどんな位置にあるのかを、教育の現場で教えていくことが必要なのではないかと感じました。
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