« これでいいのだ | トップページ | さよならプレイボーイ »

2008年12月10日 (水)

漂流記の魅力

漂流記の魅力 (新潮新書) Book 漂流記の魅力 (新潮新書)

著者:吉村 昭
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「ロビンソン・クルーソー」や「十五少年漂流記」などは、幼いころに誰もが一度はとりこになったと思います。ご多分に漏れず、自分も漂流者気取りで自宅の庭に小屋をつくり、毎日漂流しておりました。

吉村昭さんは当初「戦艦武蔵」や「破獄」など、綿密な取材やインタビューを基にした記録文学を書いておられましたが、徐々にその物語を直接知る証言者が高齢のため亡くなっていったためきちんとした取材ができなくなり、方針を転換します。歴史の事実を古文書などで検証し、それを元に小説を執筆するようになったのです。

吉村さんは若いころ、鎖国をしていた日本で、嵐のため漂流した荷船がかろうじて異国にたどり着き、ごくまれに帰還した者たちを取り調べた奉行所の吟味書が残されていることを知った。そのいくつかを読み、漂流について小説を書いてきました。

この本では、漂流記を中心とした海洋文学についての概要や、歴史的な背景について説明した後、おそらく日本人初の世界一周の果てに日本に帰りついた「若宮丸」の水主たちの漂流記が紹介されている。詳細につづられた丁寧な文章により、数百年前の漂流者たちの様子が生き生きと描かれています。しばし、江戸時代に異国の地に流れ着いた日本人たちの生き様に、心を遊ばせるのも一興ではないでしょうか。

|

« これでいいのだ | トップページ | さよならプレイボーイ »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1116868/26066656

この記事へのトラックバック一覧です: 漂流記の魅力:

« これでいいのだ | トップページ | さよならプレイボーイ »