ぼくは猟師になった
著者:千松 信也
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ぼくは猟師になった
販売元:リトル・モア
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小学生のころのことです。大阪と和歌山の中間地点に住んでいた田舎育ちの私は、魚釣りと昆虫採集に明け暮れていました。あるとき、草原で遊んでいると足元から突然何かが飛び出して行きました。よく見ると野ウサギでした。そのころから、いつか野ウサギを罠でつかまえてウサギ汁にしたいと思っていましたが、かなわぬ夢でしたね。
この本の著者もご多分に漏れず動物好きが高じて、動物園の飼育係や獣医を目指しますが、結局大学は京都大学の文学部へ。なんと4年間休学し、その間に海外で医療支援などのボランティアに従事し、日本へ戻ります。
復学のため働いた運送屋で、趣味で狩猟をしている人に出会います。その人がやっていたのは珍しくも「ワナ猟」でした。その師匠や、自分の経験を通じて、狩猟の方法や鳥獣の解体の仕方、調理法などを身につけますが、そのひとつひとつが大変面白く、迫力がある。初めてシカを獲ったとき、ワナにかかったシカをしとめるのに、鉄砲を使えないので殴り殺すしかない。そのときの精神的な混乱が印象深い。
あとがきでこんなことが書かれています。
「自分が暮らす土地で、他の動物を捕まえ、殺し、その肉を食べ、自分が生きていく。そのすべてに関して自分に責任があるということは、とても大変なことであると同時にとてもありがたいことだと思います。逆説的ですが、自分自身でその命を奪うからこそ、そのひとつひとつの命の大切さもわかるのが猟師だと思います。」
以前に紹介した「いのちの食べかた」とリンクするところですが、他の命の犠牲の上に私たちの命が成り立っているという実感を、普段はなかなか感じることは難しいと思いますが、折に触れ、感謝する時間を持ちたいものだと思いました。
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